3.11-長い春-

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この日の話題はもう・・という方もおられるかもしれませんが、時節の話題として、やはりこれに触れずにはいられません。東北、北関東地方を中心とする甚大な被害は最早言うに及びませんが、この日は白山通りクリニックにも大きな影響を与えた日でした。

まず、白山通りクリニック及び白山通りクリニックの培養施設(CPC)には被害はありませんでした。しかしながら、白山通りクリニックの提携医療機関で患者様の治療に用いているリンパ球は、白山通りクリニックのCPCで一元管理をしています。白山通りクリニックのCPCで製造されたリンパ球は宅配便を使って全国各地に配送され、各地の患者様の治療に供されます。有効期間は大まかに言えば、製造日の翌日までです。

3.11以降、宅配便各社のサービスは凍結、あるいは制限され、東京発の荷物は一旦は受付を見合わせとなりました。その後東北方面行きを除き回復するも、受け付けはされても到着日は確約できず、という状態が続きました。この状態でリンパ球を発送すれば、期限切れ到着が続発するのは自明です。白山通りクリニックは1995年の阪神淡路大震災を経験していないので、まさに白山通りクリニック発足以来の危機でした。ベタな言い方ですが、がんの治療にリンパ球の到着を待ち侘びる各地の患者様の顔が脳裏に浮かびました。

かくして、白山通りクリニックスタッフ総出による、リンパ球手持ち作戦の火蓋が切って落とされました。北は北海道札幌から南は九州鹿児島まで、各員がリンパ球を持って全国を駆け巡りました。かくして3月、そして本州以南で桜の開花の便りが各地から聞かれるようになった4月もこれと言った支障も無く乗り切ることができました。

クリニックのすぐ近くにある江東区・仙台堀川の桜並木は3.11の時はまだ蕾でしたが、今は完全に葉桜になりました。葉桜の季節を迎え各輸送機関は東北地方を除き、ほぼ旧前のレベルに改善したと判断されましたので、GW後には一部地域を除いてこの作戦も一応の終幕を迎えることとなります。東北新幹線全区間再開のニュースが入ってきました。長い長い春でした。

各提携医療機関様には一方ならぬご高配を頂きました。白山通りクリニック院長として、感謝の意を申し上げる次第です。

被災地をはじめ未だ震災の傷の癒えていない地域も多くまた、今回の震災は、直接被害の無かった地域の方々の心にも暗い影を落としています。そのような中、今回の我々の活動が何がしかの支えになったのであれば幸甚です。

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